まんがグリム童話 大奥の秘事作法【お振とお駒】~実在人物伝「お振の方」~あらすじ ネタバレ 無料試し読み

 

 

 

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実在人物伝「お振の方」

 

江戸時代、公開処刑は頻繁に行われていました。

残虐を極める処刑は、犯罪の予防とされていたのです。

それでも、罪を犯す者は後を絶ちませんでした。

それは、大奥の中でも…

 

徳川4代将軍、家綱の時代…

大奥の正室の付き人、飛鳥井と家綱の乳母である矢島局

二大勢力に分かれていました。

二人は勢力拡大の為、自分の侍女を

将軍の側室に据えようと必死だったのです。

 

そんな折に、大奥へ来たのが、お駒お振でした。

お駒は京の良家からやってきた美しい女で皆にちやほやされた

自信に満ちた女でした。

一方、お振はお駒の幼馴染で天女のような美貌を持っていたが、

ひどく内気でお駒にしか心を開かないような女でした。

殺伐とした大奥の中で男の人が怖くて大奥に来たという

お振に、お駒は唯一の競争相手ではなく、居心地が良いのでした。

 

 

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数日後、ついに上様の奥泊りが決まります。

気合を入れて、頭に生花を刺すお駒

そんなお駒を見た上様は

「良い匂いじゃ、花か?面を上げよ」

と、言うのでした。

そして、お駒が顔をあげようとしたその時…

横にいたお振がスッと立ち上がるのでした。

上様の背中をポンと触れるお振は、

「あの髪の花から蜂が…

もし将軍様のお肌を刺したらと…

つい飛び出してしまいました。」

 

顔を見た、将軍はお振に一目惚れをします。

将軍に名を聞かれたお振は、伽を命じられたのでした。

 

本当は、お駒に声が掛かったはずだったのに、

お振が立ち上がったばかりに…口惜しい

 

屈辱感でいっぱいのお駒に、さらに試練が訪れるのです。

なんと、褥番にお振がお駒を指名したと言うのです。

褥番とは、将軍の床の隣に背を向けて添い寝する者の事であり、

その夜の相手に不都合があった事を考えての事だったのですが、

大抵は、将軍のお手のついた側室だったのです。

しかし、まだ側室にもなっていないお駒が褥番に指名されるのは、

例外な上、屈辱的なことだったのです。

 

無論、嫌だと言うお駒

しかし矢島局は、

隣にいれば上様が手を伸ばされる事もあり得る。

これは好機だと叱責するのでした。

 

そうだ…あの男嫌いのお振では、

上様には物足りないかもしれない。

 

そう考えたお駒は褥番を承諾するのでした…

 

 

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