「ぼくらのふしだら」~『いい子』の作り方~あらすじ ネタバレ 無料試し読み

 

 

 

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『いい子』の作り方

 

主人公の結城美菜実はグズでのろま…

自分でも良く分かっている為、

日々ただならぬ努力をしていたのでした。

そんな美菜実が高校の副会長に就任します。

 

挨拶の後、担任に声をかけられる美菜実…

「今日のスピーチよかったぞ、ところで鏑木の事なんだが…」

美菜実の幼馴染の鏑木信一は、ここ三ヶ月学校へ来ていませんでした。

 

「いつまでも休まれると俺の評価に響くんだよな…

幼馴染なんだろ、なんとかしてくれよ」

笑顔でなんとか説得すると言う美菜実…

だったら自分でしてくださいよ

この怠慢教師!!!

なんて心の内はもちろん言いません…

だって美菜実は「いい子」でなければならいから…

 

美菜実は2度捨てられていたのでした…

1度目は、浮気に走った母に…

2度目は、再婚した父に…

 

嫌でも学んだ…

価値のない人間には…

愛される資格がないのだと…

だから私は価値のある人間になると決めた…

だから必死に勉強して進学校に入って…

指定校推薦で大学へ入るための生徒会にも入った…

内申の為なら、「いい子」にもなる…

 

 

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「だからって、余計なことをしている暇はないのよ…

鏑木信一くん、こっちの身にもなってよね!」

 

「…もうそういうのやめたら?美菜実ちゃん…

人の価値とか能力とかって、社会的地位でもお金でもなくって…

その人の内面じゃないの?」

 

「違う!!!絶対に違う!!!!

そんなもので価値が決まるなら何で私は捨てられたの?

私は中身まで価値が無いから捨てられたの?」

 

激昂する美菜実に信一は言います。

「ごめん美菜実ちゃん…でも僕は価値とか関係なく…

君のことが好きなんだよ」

 

なぜ、信一はあんな考えでいられるのかしら…

信一だって私と同じ目に遭っているのに…

ううん…違うか…私の方は…

 

帰宅した瞬間、怒鳴られる名前…

「美菜実!!!!」

そこに立っていたのは…?!

 

 

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